2015年7月17日金曜日

63年で平均寿命が30年も伸びる国、日本

1950年生まれの人の誕生した時の平均寿命は60歳(59.57歳)、それから60年経過した2010年では平均寿命は80歳(79.55歳)。


私は以前から1950年の平均寿命は第二次大戦の影響があって一時的に平均寿命が短いと思っていました。ところが最近入手した日本の第一回生命表(1890年)から最新の第21回生命表(2010年)の寿命の推移を見ると、1890年から1947年までの57年間では平均寿命は43歳から50歳までと緩やかに上昇するに対し、1947年から2010年までの63年間では一気に50歳から80歳と一気に30歳も平均寿命が延びているのである。



どんな影響が考えられるのか?

1.      老人、老齢、老後の概念が曖昧になりつつある。
老人という概念は今の60代にとっては、自分が子供の頃との比較で認知するだろうけど、記憶での60代と現在の自分と比べると圧倒的に今の自分が若く感じて、意識のギャップがあるのは間違いない。自分を年寄り扱いでき無い自分がいる人もいる。また一方では自分の過去のイメージに従って現在の自分を老人とみなす人もいよう。

では周囲の人間はどうか? いまの20代は現在見ている60代が自分にとっての60代である、元気な60代が増えれば増えるほど、60代はまだ若いと認識するだろう。そして自分のライフプランも現実に合わせたものを作っていくであろう。

2 退職と老後
定年というのは昭和40年頃まで55歳であった、その頃の平均寿命は65歳から70歳へ移行する時期であった。その時代であれば退職後のいわゆる老後は10年少々であった。 現在は多くの企業で定年は60歳、雇用延長法の適用があって65歳まで仕事ができるとはいうもの、いわゆる老後は15年から20年。

厚生年金の積立不足問題も、企業年金問題も、更には健康保険問題も制度の設計がこの古い平均寿命を前提にしている事に起因しているのでは無いか。

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